column お役立ちコラム
お風呂の適正温度は?
普段お風呂の温度をあまり気にしていない方は多いかもしれませんが、適温には個人差があり、年齢や季節にも左右されます。また、健康効果、とくに自律神経に与える影響は湯温によって大きく異なり、就寝前の入浴は睡眠の質にまで関係してきます。お風呂の温度と健康効果の関係、深い睡眠を導く入浴方法などを解説しますので、ぜひ温度を気にしながら入浴して、疲労回復に役立ててください。
お風呂の温度は何度にすべき?快適に入浴できる温度とは
普段お風呂の温度をあまり意識していない方も多いかもしれませんが、適温の設定は、体の健康や心地よさに大きく影響します。適温は年齢や体調、季節によって変わるため、特に季節の変わり目には注意が必要です。
快適な温度の目安は一般的には40℃~42℃程度が多くの方にとって快適とされていますが、実は体の平熱を基準にすると、快適温度は変わってきます。平熱から+2~3℃の範囲が「ぬるめ」に感じられ、+5~6℃が「熱め」と感じることが多いです。そのため、平熱が低い人は40℃よりもやや低めの温度が快適な場合もあります
- 季節によって変わる快適な温度
- 夏
体温が上がりやすい夏場は、ぬるめの38~39℃が快適です。暑い日に熱いお湯に入ると、体に負担がかかりやすく、かえって疲れを感じやすくなります - 冬
寒い冬場は、体をしっかり温めるために42℃程度のお湯が好ましいですが、急激な温度変化は体に負担をかけるため注意が必要です。ヒートショックを防ぐために、脱衣所や浴室を事前に温めておくことが重要です
- 夏
- 年齢や体調による適温の違い
- 子ども
子どもの皮膚は敏感で、熱いお湯は肌にダメージを与える可能性があります。38℃前後のぬるめのお湯が最適です - 高齢者
年齢を重ねると、体温調節機能が衰え、熱さを感じにくくなるため、40℃程度のお湯が適しています。特に心臓や血圧に負担をかけないよう、極端に熱いお湯は避けましょう
- 子ども
お湯の温度による効果の違い、注意点とは
お風呂のお湯の温度設定によって、体に与える効果や健康への影響が大きく変わります。目的に応じた温度設定で入浴を楽しむことが、健康増進やリラックス効果の向上に繋がります
- ぬる湯・微温浴(37~39℃)
- 効果
ぬるめのお湯に浸かることで、副交感神経が活発になり、リラックス効果が得られます。また、血圧の低下やストレス緩和にも効果的です。就寝前のリラックスタイムに適しており、体を優しく温めることで深い眠りに導いてくれます - 入浴時間
15分以上が理想的です。ぬる湯では体への負担が少ないため、長時間の入浴が可能です。体の芯から温めることで、疲労回復にも効果があります
- 効果
- 中温浴(40~41℃)
- 効果
40~41℃の温度は適度な温熱作用を持ち、血流を促進します。また、適度な温かさはリラックス効果もあり、筋肉の緊張を解くのに効果的です。運動後や筋肉痛の緩和にも適しています - 入浴時間
10~15分が目安です。中温浴は体を温めつつ、体への負担を最小限に抑えます。入浴後に冷えやすい体質の方には、適した温度設定です
- 効果
- あつ湯・高温浴(42℃以上)
- 効果
高温のお湯は交感神経を刺激し、体を目覚めさせる効果があります。朝に入浴する場合や、体をシャキッとさせたい時には、42℃以上のあつ湯が適しています。ただし、長時間の入浴は体に負担がかかるため、短時間にとどめましょう - 注意
体への負担が大きいため、入浴は5分以内に留めるのが理想です。43℃以上の高温浴は、特に心臓や血圧に問題がある人には避けるべきです
- 効果
- ヒートショック対策
- 冬場は急激な温度差で血圧が急上昇し、心臓に大きな負担をかけるヒートショックのリスクがあります。寒い季節には脱衣所や浴室を事前に温めること、ぬるめのお湯でゆっくり体を慣らすことが大切です。かけ湯を行って体を準備させるのも効果的です
睡眠の質を高める・疲労回復を促すなど、実践的で役立つ入浴方法の紹介
入浴の時間帯や温度を工夫することで、睡眠の質を大きく向上させることができます。また、疲労回復を目的とした入浴法を取り入れることで、日常の疲れを効率的に解消できます
- 質の良い睡眠のための入浴方法
- タイミング
就寝1時間半前に入浴すると、入浴後に体温が下がる過程で深い眠りに入りやすくなります。体温が一度上がり、その後緩やかに低下することで、自然な眠気が訪れます - 温度
40℃前後のぬるめのお湯に10~15分ほど浸かるのが理想的です。熱すぎるお湯は交感神経を刺激し、寝つきが悪くなる原因になるため注意が必要です - 工夫
入浴後は、強い明るい光を避け、リラックスした環境で過ごすことも重要です。スマートフォンやテレビなどのブルーライトは睡眠の質を下げるため、控えるようにしましょう
- タイミング
- 疲労回復に効果的な交互浴
- 方法
42℃以下のお湯に浸かり、しっかり体を温めた後、30℃程度の冷水シャワーを短時間浴びる。この温冷を数回繰り返すことで、血流が促進され、筋肉疲労の回復やストレスの軽減に効果があります。特にスポーツ後や体が疲れている日におすすめです - 効果: 血流促進、疲労回復
- 方法
- 節約しながらの入浴方法
- お風呂を使う際は、こまめに浴槽の蓋を閉めて保温しましょう。これだけでも湯温の低下を防ぎ、追い焚きの回数を減らせます
- 追い焚き機能をうまく活用することで、同じお湯を数日間使用することが可能です。お湯の使用量を抑えるだけでなく、ガス代の節約にもつながります
- シャワーを使わずに、浴槽のお湯で体を洗い流すことで、ガス代と水道代の節約ができます。ガス代を抑えるための小さな工夫が、長期的には大きな節約に繋がります
温度に配慮して入浴し、自律神経のコントロールや疲労回復に役立てよう
入浴時にお湯の温度を意識することで、体調や気分の調整がしやすくなります。朝は42℃以上の熱めのお湯で交感神経を刺激し、活動的な一日をスタートさせましょう。一方、夜の入浴では、40℃前後のぬるめのお湯に浸かることで副交感神経が刺激され、リラックスして深い睡眠へと導かれます
また、疲れが溜まった日には、交互浴やぬる湯でのリラックス入浴を試してみてください。毎日の入浴を、体をケアする大切な時間として活用し、健康維持に役立てましょう